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文献詳細

雑誌文献

臨床検査66巻12号

2022年12月発行

文献概要

WITHコロナにおける検査室の感染対策・10

検査センターにおける感染対策

著者: 中嶋治彦1 高梨真樹1

所属機関: 1株式会社LSIメディエンス 感染症検査部

ページ範囲:P.1448 - P.1453

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はじめに

 株式会社LSIメディエンス(以下,当社)では,新型コロナウイルス(severe acute respiratory syndrome coronavirus 2:SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)について,流行が始まった2020年2月からリアルタイムRT-PCR(reverse transcription PCR)法による研究用試薬を用いて核酸検出検査を開始した.同年3月に核酸検出検査に保険点数が適用されて以降,続々と体外診断薬(in vitro diagnostics:IVD)が開発され,5月からはリアルタイムRT-PCR法のIVDを用いて検査を行っている.核酸検出検査のみならず,行政などからの要請に応じ,変異株のスクリーニング検査や次世代シーケンシング(next generation sequencing:NGS)による全ゲノム解析などの検査を行っているが,正しい検査結果を報告する品質面はもちろんのこと,いずれの検査にも共通して重要視しているのは感染防止とコンタミネーション防止である.

 本稿では,搬入検体の問題点や核酸検出検査の受託状況などに触れながら,臨床検査センターとしての当社における感染防止やコンタミネーション防止への取り組みについて述べる.

参考文献

1)国立感染症研究所:病原体検出マニュアル 2019-nCoV Ver2.9.1 令和2年3月19日(https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV20200319.pdf)(最終アクセス:2022年8月30日)
2)国立感染症研究所:2019-nCoV(新型コロナウイルス)感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアル(2021年3月19日更新版),2021(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/9325-manual-200121.html)(最終アクセス:2022年8月30日)
3)国立感染症研究所:病原微生物検出情報IASR Vol.42 No.4(No.494) 2021年4月発行(https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-vol42/10304-idx494.html)(最終アクセス:2022年8月30日)
4)バイオメディカルサイエンス研究会:実験室バイオセーフティ指針(WHO第3版),2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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