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文献詳細

雑誌文献

臨床検査66巻2号

2022年02月発行

文献概要

今月の特集2 血液凝固を阻害するもの

アンチトロンビンその他の生理的抗凝固因子

著者: 鈴木伸明1

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.172 - P.177

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Point

●血液凝固とのその制御はセリンプロテアーゼとセリンプロテアーゼインヒビター(セルピン)からなる.

●アンチトロンビン(AT)によるトロンビンとFⅩaの不活化.プロテインC(PC)による活性化血液凝固第Ⅴ因子と活性化血液凝固第Ⅷ因子の不活化が主要な凝固制御経路である.

●ATはヘパリン類の存在によって,PCはプロテインS(PS)が補酵素として働くことによって,その酵素作用の増強に寄与している.

参考文献

1)長屋聡美,森下英理子:アンチトロンビン(AT)・プロテインC(PC)・プロテインS(PS).日血栓止血会誌 29:577-581,2018
2)門平靖子,森下英理子:DOAC療法が先天性血栓性素因に及ぼす影響.日血栓止血会誌 29:20-27,2018
3)小嶋哲人:血栓症・血栓性素因の臨床検査.日内会誌 102:3147-3153,2013
4)山本晃士:Protein Cの基礎と臨床.図説 血栓・止血・血管学 血栓症制圧のために,中外医学社,pp449-455,2005
5)門平靖子,森下英理子:先天性血栓素因の診断と治療(1):AT,PC,PS欠乏症.日血栓止血会誌 30:14-18,2019
6)金秀日,津田友秀:新しいプロテインS定量測定法と活性測定法.臨検 55:393-398,2011
7)津田博子:アジア人特有の血栓性素因 プロテインS異常症 新しい診断法の開発.日血栓止血会誌 23:148,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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