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雑誌詳細

文献概要

今月の特集 臨床検査技師によるタスク・シフト/シェア 臨床検査技師に追加される業務の実際と注意点

採血に追加された末梢静脈路確保業務

著者: 近江禎子1 宮坂勝之2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学麻酔科 2聖路加国際大学

ページ範囲:P.804 - P.813

Point

●末梢静脈確保業務では,静脈路確保の目的を知り,留置場所と留置針の太さを考慮する.

●血管穿刺は採血時と同じであるが,静脈路の確保は留置針を留置し薬液を投与するところが異なる.したがって,採血とは穿刺最適部が異なるので,解剖を理解して神経障害などの合併症を避ける.

●留置針の構造を理解して手技を行う必要がある.

●ヘパリン加生理食塩水について十分に理解を深める.

●各医療機関においては,業務を開始する前に,関係各部署で静脈留置に関する適応基準および手順を示すガイドラインや手順書を作成して運用方法を共有する.

●静脈路確保の追加行為については法改正の記載と実臨床とで矛盾がみられるので,各施設で協議することを勧める.

参考文献

1)JCCLS日本臨床検査標準協議会,JCCLS標準採血法検討委員会(編):標準採血法ガイドライン(GP4-A3),日本臨床検査標準協議会,2019
2)ビー・ブラウンエースクラップ株式会社:イントロカンセーフティー3(https://www.bbraun.jp/ja/products-and-therapies/infusion-therapy1/ICS3.html)(最終アクセス:2022年4月18日)
の特徴と有用性(https://www.bdj.co.jp/ms/articles/insyte_autoguard_features.html)(最終アクセス:2022年4月18日)
クローズドⅣカテーテル システム(https://www.bdj.co.jp/safety/prod/safety-prod-06-02.html)(最終アクセス:2022年4月18日)
1)宮坂勝之(監):血管アクセスデバイス(VAD)関連合併症.米国の輸液療法実践基準のご紹介.J Infus Nurs 39:S138,2016
2)日本VADコンソーシアム(編):輸液カテーテル管理の実践基準 輸液治療の穿刺部位・デバイス選択とカテーテル管理ガイドライン,南山堂,2016

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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