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今月の特集1 感染防御—免疫とワクチンの基本
感染症における免疫—自然免疫,獲得免疫とその持続
著者: 森尾友宏1
所属機関: 1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科発生発達病態学分野
ページ範囲:P.898 - P.904
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●ウイルス感染症においては,局所感染細胞における細胞内センサーの役割と,それに引き続くtypeⅠインターフェロン(IFN)を中心とした自然免疫応答が重要な役割を果たす.
●ウイルス感染後には自然免疫系から獲得免疫系に橋渡しされ,ウイルス特異的免疫応答が成立する.獲得免疫では抗体〔免疫グロブリン(Ig)〕と細胞傷害性T細胞(CTL)が重要である.
●獲得免疫では免疫記憶が成立し,2度目以降の曝露では抗体によってウイルスの侵入や伝播を防御する.ウイルス特異的CTLは速やかにかつ強力に感染症に対応する.
●ワクチン免疫では,自然のウイルス感染症を模倣するかたちで免疫記憶の誘導に至ることが重要であるが,免疫記憶成立維持機構については継続した基礎・臨床研究が必要である.
●ウイルス感染症においては,局所感染細胞における細胞内センサーの役割と,それに引き続くtypeⅠインターフェロン(IFN)を中心とした自然免疫応答が重要な役割を果たす.
●ウイルス感染後には自然免疫系から獲得免疫系に橋渡しされ,ウイルス特異的免疫応答が成立する.獲得免疫では抗体〔免疫グロブリン(Ig)〕と細胞傷害性T細胞(CTL)が重要である.
●獲得免疫では免疫記憶が成立し,2度目以降の曝露では抗体によってウイルスの侵入や伝播を防御する.ウイルス特異的CTLは速やかにかつ強力に感染症に対応する.
●ワクチン免疫では,自然のウイルス感染症を模倣するかたちで免疫記憶の誘導に至ることが重要であるが,免疫記憶成立維持機構については継続した基礎・臨床研究が必要である.
参考文献
1)河本宏:もっとよくわかる!免疫学(実験医学別冊),羊土社,2011
2)Abbas AK, Lichtman AH, Pillai S:Cellular and Molecular Immunology, 10th ed, Elsevier, 2022
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