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今月の特集1 専門医に聞く アレルギーとその検査
小児科領域のアレルギーとその検査
著者: 岩間元子1
所属機関: 1日本大学病院小児科
ページ範囲:P.1026 - P.1031
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●食物アレルギーとは“食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生命にとって不利益な症状が惹起される現象”である.
●食物アレルギーの診断は,①特定の食物の摂取によって症状が誘発されること,②特異的免疫グロブリン(Ig)E抗体などの免疫学的機序を介している可能性があることを証明して確定する.
●食物を構成している多種類のタンパク質のうち,特異的IgE抗体の結合能(アレルゲン性)を有するタンパク質分子をアレルゲンコンポーネントといい,その結合部分をエピトープという.
●食物アレルギーとは“食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生命にとって不利益な症状が惹起される現象”である.
●食物アレルギーの診断は,①特定の食物の摂取によって症状が誘発されること,②特異的免疫グロブリン(Ig)E抗体などの免疫学的機序を介している可能性があることを証明して確定する.
●食物を構成している多種類のタンパク質のうち,特異的IgE抗体の結合能(アレルゲン性)を有するタンパク質分子をアレルゲンコンポーネントといい,その結合部分をエピトープという.
参考文献
1)日本小児アレルギー学会食物アレルギー委員会:食物アレルギー診療ガイドライン2021(海老澤元宏,伊藤浩明,藤沢隆夫監),協和企画,2021
2)「食物アレルギーの診療の手引き2020」検討委員会:食物アレルギーの診療の手引き2020,日本医療研究開発機構(AMED),2020
3)今井孝成,杉崎千鶴子,海老澤元宏:消費者庁「食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業」 平成29(2017)年即時型食物アレルギー全国モニタリング調査結果報告.アレルギー 69:701-705,2020
4)Matricardi PM, Kleine-Tebbe J, Hoffmann HJ, et al:EAACI Molecular Allergology User's Guide. Pediatr Allergy Immunol 27(Suppl 23):1-250,2016
5)Aalberse RC:Structural biology of allergens. J Allergy Clin Immunol 106:228-238,2000
によるアレルゲン特異的IgE抗体測定値の比較 反復喘鳴を呈した乳幼児における検討.日小児アレルギー会誌 27:170-178,2013
7)Nagao M, Hiraguchi Y, Hosoki K, et al:Allergen-induced basophil CD203c expression as a biomarker for rush immunotherapy in patients with Japanese cedar pollinosis. Int Arch Allergy Immunol 146(Suppl 1):47-53,2008
8)日本アレルギー学会:血中食物抗原特異的IgG抗体検査(IgG4などのサブクラス抗体を含む)に関する注意喚起 令和元年12月13日(更新),2019
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