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今月の特集2 免疫学的機序による血小板減少
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)
著者: 西川真子1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1056 - P.1061
文献購入ページに移動●ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)は,抗凝固薬であるヘパリンの重篤な副作用であり,血小板減少と動静脈血栓症を引き起こす.
●HITの臨床診断には4Tsスコアが頻用される.血小板数の経時的変化をみることが特に重要である.
●HIT抗体検査で使用される免疫学的測定法は感度が高く除外診断に有用であるが,特異度は低いため,臨床診断と併せて判断する必要がある.
●HITを疑った時点で,全てのヘパリン類を中止し,ヘパリン以外の抗凝固薬を投与して血栓症の治療と予防を行う.
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