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増大号 肝疾患 臨床検査でどう迫る? 1章 肝関連検査の見方
肝臓の炎症にかかわる検査—肝臓に起こる“火災”を調査する
著者: 山﨑正晴1
所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.1046 - P.1051
文献購入ページに移動はじめに—肝臓が“火災”を起こしている!
肝臓に炎症が生じた場合,その原因を迅速に特定し,その程度を評価して,それに応じた適切な治療が求められる.炎症は読んで字のごとく“炎”の病である.
本稿では,この炎症を肝臓の火災になぞらえ,臨床において日常的に行われている肝臓の炎症をみるという行為を見直して,そこにある難しさや問題点を明らかにし,それを見誤ることを回避する方策を考える.
肝臓に炎症が生じた場合,その原因を迅速に特定し,その程度を評価して,それに応じた適切な治療が求められる.炎症は読んで字のごとく“炎”の病である.
本稿では,この炎症を肝臓の火災になぞらえ,臨床において日常的に行われている肝臓の炎症をみるという行為を見直して,そこにある難しさや問題点を明らかにし,それを見誤ることを回避する方策を考える.
参考文献
1)火災調査規程 平成19年3月30日 消防訓令第32号(https://www1.g-reiki.net/city.kobe/reiki_honbun/k302RG00001396.html)(最終アクセス:2023年4月17日)
2)山本裕之,他:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST),アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT).Med Technol 49:1349-1351,2021
3)松尾収二:ASTとALT.治療 103:22-26,2021
4)河合忠(監),山田俊幸,他(編):異常値の出るメカニズム 第7版,医学書院,2018
5)日本臨床検査標準協議会基準範囲共用化委員会(編):日本における主要な臨床検査項目の共用基準範囲 解説と利用の手引き,2019(https://www.jccls.org/wp-content/uploads/2020/11/public_20190222.pdf)(最終アクセス:2023年4月17日)
6)日本臨床腫瘍研究グループ:有害事象共通用語規準v5.0日本語訳JCOG版,2022(https://jcog.jp/assets/CTCAEv5J_20220901_v25_1.pdf)(最終アクセス:2023年7月6日)
7)本田孝行(編):ワンランク上の検査値の読み方・考え方 ルーチン検査から病態変化を見抜く 第2版,総合医学社,2014
8)日本肝臓学会肝炎診療ガイドライン作成委員会(編):C型肝炎治療ガイドライン 第8.2版,2023(https://www.jsh.or.jp/lib/files/medical/guidelines/jsh_guidlines/C_v8.2.pdf)(最終アクセス:2023年4月17日)
9)日本肝臓学会肝炎診療ガイドライン作成委員会(編):B型肝炎治療ガイドライン 第4版,2022(https://www.jsh.or.jp/lib/files/medical/guidelines/jsh_guidlines/B_v4.pdf)(最終アクセス:2023年4月17日)
10)Rinella ME, et al:AASLD Practice Guidance on the clinical assessment and management of nonalcoholic fatty liver disease. Hepatology 77:1797-1835,2023
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