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文献詳細

雑誌文献

臨床検査67巻10号

2023年10月発行

文献概要

増大号 肝疾患 臨床検査でどう迫る? 2章 急性の肝疾患

急激な肝酵素の上昇がみられた際の鑑別と検査オーダーの流れ

著者: 内野康志1

所属機関: 1日本赤十字社医療センター消化器内科

ページ範囲:P.1072 - P.1077

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はじめに

 日常臨床のさまざまな状況において,スクリーニング検査として行われる血液検査には,多くの場合,アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(aspartate aminotransferase:AST),アラニンアミノトランスフェラーゼ(alanine aminotransferase:ALT)などの肝機能検査が含まれる.そのため,消化器専門医,肝臓専門医以外の医師でも,肝機能検査値の異常に遭遇することは珍しくない.

 本稿では,特に急激な肝酵素の上昇がみられた際の鑑別と検査オーダーについて概説する.なお,AST,ALTなどは本来,肝臓の“機能”を反映しているものではない.しかし,これらも含めて肝機能検査と総称するのが一般的となっており,他に該当する適切な用語もないため,本稿でも肝機能検査という用語を用いることとする.

参考文献

1)Reutemann B, et al:Evaluation of the Patient with Markedly Abnormal Liver Enzymes. Clin Liver Dis 27:1-16,2023
2)Tran AN, et al:Care of the Patient With Abnormal Liver Test Results. Ann Intern Med 174:ITC129-ITC144,2021
3)Kalas MA, et al:Abnormal liver enzymes: A review for clinicians. World J Hepatol 13:1688-1698,2021
4)髙久史麿(監),黒川清,他(編):臨床検査データブック2023-2024,医学書院,2023
5)田中榮司:抗原・抗体系(HBs抗原,IgM-HBc抗体,HBc抗体,HBe抗原,HBe抗体,HBV DNA,HBコア関連抗原).肝胆膵 60:625-630,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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