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文献詳細

雑誌文献

臨床検査67巻2号

2023年02月発行

文献概要

今月の特集 検査機器・試薬の工夫—ぎりぎり教えて,メーカーさん イムノクロマト法

イムノクロマト法とのつき合い方

著者: 菅野佳之1

所属機関: 1群馬医療福祉大学医療技術学部医療技術学科

ページ範囲:P.154 - P.159

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Point

●イムノクロマト法は微生物学的検査を中心に,感染症抗原・抗体検査,心筋マーカー検査など,臨床現場即時検査として広く用いられている.

●高いユーザビリティを有するイムノクロマト法は大規模災害発生時や在宅医療現場などでも活躍が示唆されることから,適切な検査実施のための啓発活動が求められる.

●正しい検査結果を得るためには,温度や湿度などの適切な検査環境の保全,至当な検体採取法の習得,客観的で冷静な目視判定や落ち着いた結果入力の実施が必須である.

●イムノクロマト法を含めたPOC検査は今後も必要性が増加していくと予見されるため,信頼性を担保するべく研鑽を積むとともに,積極的に認定資格の取得に励むべきである.

●近年では,ヒト免疫不全ウイルス(HIV)-1/2抗体を特異的に検出するイムノクロマト法がHIV確認検査として診断ガイドラインに採用された.非特異的反応の回避などのさらなる高性能化が期待される.

参考文献

1)日本臨床検査自動化学会:POCTガイドライン第4版.日臨検自動化会誌 43(Suppl1):86-145,2018
2)厚生労働省:人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会.人生の最終段階における医療に関する意識調査報告書,2018
3)厚生労働省:地域包括ケアシステム(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/)(2022年10月26日アクセス)
4)日本エイズ学会,日本臨床検査医学会:診療におけるHIV-1/2感染症の診断ガイドライン2020版(日本エイズ学会・日本臨床検査医学会 標準推奨法),2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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