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文献詳細

雑誌文献

臨床検査67巻2号

2023年02月発行

文献概要

今月の特集 検査機器・試薬の工夫—ぎりぎり教えて,メーカーさん 尿試験紙

尿試験紙とのつき合い方

著者: 服部亮輔1

所属機関: 1日本大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.168 - P.172

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Point

●尿試験紙は吸湿によって変色・劣化する.特に,潜血,蛋白,亜硝酸塩が吸湿による影響を受けやすい.

●蛋白で偽反応を呈する要因として偽陽性(高アルカリ尿など)や偽陰性〔蛋白定性試験紙との反応性が低いBence Jones蛋白(BJP)やグロブリンの存在〕が挙げられる.必要に応じて20%スルホサリチル酸法で再検査することが望ましい.

●尿定性検査は薬剤による偽反応(偽陽性,偽陰性)が多い.代表的なものにアスコルビン酸が挙げられ,潜血,ブドウ糖,ビリルビン,亜硝酸塩で偽陰性を起こす場合がある.日常業務では,尿定性の潜血が尿沈渣の赤血球数と比較して低値の場合にアスコルビン酸の影響を推測することができる.

参考文献

1)服部亮輔,原美津夫:ここがポイント!尿定性検査.検と技 45:311-313,2017
2)日本臨床衛生検査技師会(監):JAMT技術教本シリーズ 一般検査技術教本 検査技師による検査技師のための技術教本,丸善出版,2012
3)北本清,蓮田茂(監),宿谷賢一,他:US特別編集号(第2版) 尿検査の基礎 症例報告,栄研化学,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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