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文献詳細

雑誌文献

臨床検査67巻4号

2023年04月発行

文献概要

増大号 チェックリストで見直す 検査と医療関連感染対策 6章 経路別予防策が必要な微生物とその対策

接触感染予防策を必要とする微生物

著者: 池町真実1

所属機関: 1神戸市立西神戸医療センター臨床検査技術部

ページ範囲:P.386 - P.393

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Check List

・薬剤耐性緑膿菌(MDRP)やカルバペネム耐性腸内細菌目細菌(CRE)などの薬剤耐性菌は1例でも検出されれば厳重な接触感染対策が必要となる.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や基質拡張型β-ラクタマーゼ産生腸内細菌目細菌(ESBL)は標準予防策が基本となる.

・Clostridioides difficile感染症(CDI)は抗菌薬の投与によって腸内細菌叢が乱れることで菌が定着し発症する.手指を介した水平伝播を起こしやすい.

・ノロウイルスは,吐物や汚染環境からの二次感染だけでなく,空気中を浮遊するウイルスからの糞口感染にも注意する.

・流行性角結膜炎(EKC)患者とのタオルや点眼薬,眼科器材などの共有は避け,患者専用とする.

・角化型疥癬の感染力は非常に強い.個室管理や防護具の着用,リネンの取り扱い,環境の吸引清掃が重要である.

参考文献

1)Akerlund T, et al:Increased sporulation rate of epidemic Clostridium difficile Type 027/NAP1. J Clin Microbiol 46:1530-1533,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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