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今月の!検査室への質問に答えます・4
HIV感染症の診断・検査のポイントについて教えてください
著者: 柳沢如樹12
所属機関: 1柳沢クリニック 2国立国際医療研究センター
ページ範囲:P.559 - P.561
文献購入ページに移動新型コロナウイルス感染症の流行は感染症疫学に大きな変化をもたらした.わが国では,空気感染する代表的な感染症である麻しんは2019年に744例が報告されたが,2020年は10例,2021年は6例と激減した.同様に飛沫感染する代表的な感染症である風しんは2019年に2,309例報告されたが,2020年は101例,2021年は12例と麻しんと同様に激減した.
一方,性感染症である梅毒は2019〜2021年はそれぞれ6,641例,5,872例,7,875例と報告数に大きな変化は認めなかったが,その後は増加し,2022年は9月までの時点ですでに約1万例が報告されている.米国では2019年にクラミジア,淋菌,梅毒の報告数が合計250万人以上と6年連続で最多を更新したが,2020年においても淋菌は前年より10%増加し,梅毒は7%増加した.これらのデータから,コロナ禍においても,性感染症を診断する頻度はコロナ禍前と大きく変わらないといえよう1,2).
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