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雑誌詳細

文献概要

AI・ビッグデータ時代の臨床検査のための情報科学・1【新連載】

生化学自動分析装置による計算を理解するための数学

著者: 藤本一満1

所属機関: 1倉敷芸術科学大学生命科学部生命医科学科

ページ範囲:P.565 - P.575

Point

●測定試薬の成分濃度や酵素量を計算できると試薬調製が可能となる.さらに,測定試薬の吸光度や測定限界を予測でき,測定の理解に役立つ.

●分光光度分析法による物質の濃度はLambert-Beerの法則のBeerの法則に準じている.生化学自動分析装置ではセル長が一定なので,吸光度は物質の濃度に比例する.

●基質濃度の測定法は終点分析(エンドポイント)法である.生化学自動分析装置では,1波長法および2波長法による1ポイント法と2ポイント法によるエンドポイント法がある.

●酵素活性および一部の基質濃度の測定法は初速度分析(レート)法である.生化学自動分析装置ではモル吸光係数を用いる方法と,標準液を用いる方法がある.

参考文献

1)藤本一満:分析組立力にて難題を紐解く(初級〜上級編).医療と検機器・試薬 39:116-121,2016
2)藤本一満:基質濃度および酵素活性値計算の演習.医療と検機器・試薬 32:785-792,2009

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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