文献詳細
文献概要
増大号 心電図判読のスタンダード 基本を極めて臨床で活かす! 3章 脈の乱れに注目!不整脈を攻略する
P波の脱落や消失
著者: 三輪陽介1
所属機関: 1みわハートクリニック
ページ範囲:P.1200 - P.1205
文献購入ページに移動P波異常
洞房結節に始まる刺激伝導系は,途中に固有心筋の興奮を伴いながら,心房,房室結節,His束,右脚・左脚,Purkinje系,心室と伝播していく.
P波は心房固有心筋の興奮を表す波形で,高位右房に存在する洞結節から始まる興奮により,まず右房が興奮し,遅れて左房の興奮が開始される.心房に障害がなければ同時に機械的な興奮を表現することになる.P波を詳細に観察すると,心房の形態的な変化を予想することができる.例えば,P波の幅が正常より広い場合には,心房の興奮伝導時間が長いということが示唆され,心房の拡大や負荷が予想されるし,P波高が正常より低い場合には,心房電位の低下が示唆され,心房収縮が弱いことが予想される.
洞房結節に始まる刺激伝導系は,途中に固有心筋の興奮を伴いながら,心房,房室結節,His束,右脚・左脚,Purkinje系,心室と伝播していく.
P波は心房固有心筋の興奮を表す波形で,高位右房に存在する洞結節から始まる興奮により,まず右房が興奮し,遅れて左房の興奮が開始される.心房に障害がなければ同時に機械的な興奮を表現することになる.P波を詳細に観察すると,心房の形態的な変化を予想することができる.例えば,P波の幅が正常より広い場合には,心房の興奮伝導時間が長いということが示唆され,心房の拡大や負荷が予想されるし,P波高が正常より低い場合には,心房電位の低下が示唆され,心房収縮が弱いことが予想される.
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