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文献詳細

雑誌文献

臨床検査68巻10号

2024年10月発行

文献概要

増大号 心電図判読のスタンダード 基本を極めて臨床で活かす! 3章 脈の乱れに注目!不整脈を攻略する

早期に出現するP波・QRS

著者: 湯澤ひとみ1

所属機関: 1三井記念病院循環器内科

ページ範囲:P.1214 - P.1218

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上室期外収縮(SVPC)

SVPCとは

 まず,期外収縮とは,徐拍時の補充調律時を除き,洞結節以外からの興奮でかつ,予想されたタイミングより早くに起こるものの総称である.上室期外収縮(supraventricular premature contraction:SVPC)とは,心房期外収縮(premature atrial contraction:PAC)と房室結節期外収縮の総称で,厳密な区別は難しいことも多いが,臨床的にこの両者を鑑別する意義は乏しい.

 心房期外収縮は洞調律(sinus rhythm:SR)のP波より早いタイミングで出現し,SRと同じ形状のnarrow QRS(wide QRSの場合は,第2章「QRSの異常 QRS幅の延長」を参照)が続く.房室接合部期外収縮のQRSは同様にnarrowであるが,SR時のQRSと比較してやや変形していることが多く,逆行性P波はQRS内に埋没し視認できないこともある.

参考文献

1)Gouaux JL, et al:Auricular fibrillation with aberration simulating ventricular paroxysmal tachycardia. Am Heart J 34:366-373,1947

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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