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文献詳細

雑誌文献

臨床検査68巻10号

2024年10月発行

文献概要

増大号 心電図判読のスタンダード 基本を極めて臨床で活かす! 3章 脈の乱れに注目!不整脈を攻略する

—頻脈性不整脈—QRS幅が広い

著者: 徳田道史1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター循環器内科

ページ範囲:P.1228 - P.1231

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wide QRS頻拍の鑑別

 RR間隔が整のwide QRS頻拍(心拍数が100/分以上,QRS幅が120ms以上)が観察された場合は,第一に心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)を疑う.臨床でみた場合は血行動態が保たれているかを確認し,電気的除細動を考慮しつつ,慎重かつ迅速に心電図の解析を行うべきである.しかし,VTと断定する前には冷静な判断が求められる.VTは確かにwide QRS頻拍の一形態であるが,wide QRS頻拍が必ずしもVTであるわけではない.変行伝導を伴う上室性頻拍(supraventricular tachycardia:SVT)でもwide QRS頻拍となるためである.

 本稿ではwide QRS頻拍をみた場合,それが心室性であるのか,心房性であるのかを鑑別する方法を詳述する.

参考文献

1)Michifumi Tokuda(徳田道史)@EP Univ.🕊/心電図検定委員@MichifumiTokuda(URL:https://x.com/MichifumiTokuda/)
2)Kashou AH, et al:Wide Complex Tachycardia Differentiation: A Reappraisal of the State-of-the-Art. J Am Heart Assoc 9:e016598,2020
●永嶋孝一,他:EP大学 3ステップで学ぶ心電図,EP大学,2023

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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