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文献詳細

雑誌文献

臨床検査68巻10号

2024年10月発行

文献概要

増大号 心電図判読のスタンダード 基本を極めて臨床で活かす! 3章 脈の乱れに注目!不整脈を攻略する

徐脈性不整脈

著者: 矢野健介1

所属機関: 1東邦大学医学部内科学講座循環器内科学分野

ページ範囲:P.1238 - P.1243

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はじめに

 不整脈は正常洞調律以外の調律と定義される.正常洞調律は高位右心房に存在する洞結節で起きた電気的興奮(刺激)が,心房内を伝播して房室結節へ入り,His束から右脚と左脚へと伝導し,Purkinje線維を介して左右の心室に規則正しく伝えられる.不整脈はこの一連の電気的流れ(刺激伝導システム)になんらかの異常が生じていることを意味する.不整脈は徐脈性不整脈と頻脈性不整脈に大別される1).ここで扱う徐脈性不整脈は,定義として50/分以下とすることが多いが,臨床的に問題となるのは40/分以下の場合である.徐脈性不整脈の重症度は補充収縮が出現するかどうかにかかっており,最も重篤な場合は心静止に至る.

 本稿では,徐脈性不整脈の分類,メカニズム,症状,原因,診断について概説し,心電図診断のポイントについて実際の心電図を呈示しながら解説する.最後に,徐脈性不整脈の治療についても簡単に触れる.

参考文献

1)池田隆徳:不整脈の種類と分類.日内会誌 95:196-202,2006
2)Brugada J, et al:Our most beloved electrocardiograms. Nuestros electrocardiogramas más queridos, Médica Panamericana, Madrid, 2003
3)池田隆徳:そうだったのか!絶対読める心電図 目でみてわかる緊急度と判読のポイント,羊土社,2011
4)日本循環器学会,他:日本循環器学会/日本不整脈心電学会合同ガイドライン 不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版),2021(https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2018/07/JCS2018_kurita_nogami.pdf)(最終アクセス:2024年5月24日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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