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文献詳細

雑誌文献

臨床検査68巻3号

2024年03月発行

文献概要

医療紛争の事例から学ぶ・8

わいせつ行為と誤解された事例

著者: 松本龍馬1 蒔田覚2

所属機関: 1岡部真勝法律事務所 2蒔田法律事務所

ページ範囲:P.316 - P.319

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はじめに

 臨床検査技師は,胸部や陰部などのセンシティブな部位に対する検査を行うことがある.このような場面では,患者の尊厳・羞恥心に対する配慮が必要となる.

 連載第8回では,医師から腹部超音波検査の依頼を受けた男性臨床検査技師が,女性患者に対し,超音波検査(会陰走査)を実施したところ,当該検査は,女性患者に正当な検査と誤信させて行われたわいせつ行為であるとして,準強制わいせつ罪(現在は,刑法改正により強制わいせつと準強制わいせつとを合わせて「不同意わいせつ」に改められている)に問われた裁判例(京都地方裁判所平成18年12月18日判決1))を紹介する.

 患者の尊厳・羞恥心を害しうる検査時に,医療者としてどのような配慮が求められているかを理解し,日常業務に役立てていただきたい.

参考文献

1)京都地方裁判所平成18年12月18日判決
2)東京地方裁判所平成31年2月20日判決〔第1審(判例時報2426号105頁,医療判例解説79号2頁)〕,東京高等裁判所令和2年7月13日判決〔控訴審(判例時報2490号94頁,医療判例解説88号2頁)〕,最高裁判所令和4年2月18日判決〔上告審(裁判所時報1786号3頁,判例タイムズ1498号49頁,判例時報2535号126頁,医療判例解説97号2頁)〕

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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