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短報
石綿小体計測検査:石綿小体計測マニュアル(第3版)を中心に
著者: 田中真理1 向井春喜2 槇原康亮3
所属機関: 1独立行政法人労働者健康安全機構和歌山労災病院中央検査部 2独立行政法人労働者健康安全機構神戸労災病院中央検査部 3独立行政法人労働者健康安全機構九州労災病院病理診断科
ページ範囲:P.666 - P.670
文献購入ページに移動肺癌は喫煙をはじめとする多くの原因で発症するため,石綿による肺癌の認定には石綿曝露量を客観的に推定する必要がある.石綿曝露の医学的判断の1つとして石綿小体計測検査が用いられている.今回,「石綿小体計測マニュアル(第3版)」が発行され,湿潤肺組織の消化法が採用となり石綿小体の形態学的判断が比較的容易となった.しかし,非腫瘍部肺組織が4cm3大に満たない場合は従来の乾燥肺消化法を実施することになり,改訂による利点が生かされないため,できるだけ非腫瘍部肺組織を保管しておくことが重要である.
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