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文献詳細

雑誌文献

臨床検査7巻10号

1963年10月発行

文献概要

技術解説

臨床化学検査室におけるプール血清の使用

著者: 河合忠1

所属機関: 1中央鉄道病院臨床検査科

ページ範囲:P.741 - P.744

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はじめに
 臨床検査室における検査成績の信頼度については過去長い間多くの批判が絶えず,また将来も続くことであろう。特に近年わが国においても中央検査室制度が急速に普及し,検査成績に対する批判もますます増加するに至った。米国においては,1947年にBelk and Sundermann1)によって,またその後も追試されたが2)3),わが国においても同一の凍結乾燥血清について全国の検査室が行なった成績が示すごとく4),検査成績のバラツキは世界的に共通な悩みである。
 米国においては,すでに1948年ごろより,プール血清(pooled serum)がcontrol sampleとして用いられているが5),わが国においてはまだ一般化するに至っていない。近年検査成績の簡単な統計学的処理が可能となり6)7)8),プール血清の臨床検査室における価値は著しく増加したものと思われる。こうした適切なquality controlprogramが急速にわが国にも普及して検査成績のバラツキを最少限度に止どめることが要望される。私は米国における使用経験に基いてプール血清の作成法,使用法ならびに意義について述べたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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