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技術解説
組織内細菌染色法
著者: 畠山茂1
所属機関: 1東京医科歯科大学病理学教室
ページ範囲:P.333 - P.336
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組織内細菌染色法は,その大部分が基本的にほとんど細菌学で使用する方法に準じて使用されているので,詳しい染色過程や理論の進歩は細菌学の本を参照されたい。
組織切片では,通常のH・E染色標本ですでに病変の性質,菌の有無,所在の可能性を指摘しうる場合もあるが,もちろん組織反応のみから起炎菌を推定することの困難な場合が多い。正確な菌の同定には,固定前の汚染されない組織から得た培養の結果にまたねばならぬことは当然であるが,組織変化と染出された菌の性質,形態のみから決定しなければならない場合は,染色技術に正確さを要求される。従ってグラム染色,抗酸菌染色などを行なうときは,同時にコントロールとして,菌の塗抹標本,または確実に菌陽性の組織切片を用意して同じ液と手法で染めて確かめるくらいの慎重さが望ましい。
組織内細菌染色法は,その大部分が基本的にほとんど細菌学で使用する方法に準じて使用されているので,詳しい染色過程や理論の進歩は細菌学の本を参照されたい。
組織切片では,通常のH・E染色標本ですでに病変の性質,菌の有無,所在の可能性を指摘しうる場合もあるが,もちろん組織反応のみから起炎菌を推定することの困難な場合が多い。正確な菌の同定には,固定前の汚染されない組織から得た培養の結果にまたねばならぬことは当然であるが,組織変化と染出された菌の性質,形態のみから決定しなければならない場合は,染色技術に正確さを要求される。従ってグラム染色,抗酸菌染色などを行なうときは,同時にコントロールとして,菌の塗抹標本,または確実に菌陽性の組織切片を用意して同じ液と手法で染めて確かめるくらいの慎重さが望ましい。
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