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研究
血糖検査の諸問題について
著者: 松谷衛1 竹久元彬2 大窪春子2 中村敏子2
所属機関: 1広島県立広島病院研究検査科 2広島県立広島病院研究検査科生化学室
ページ範囲:P.375 - P.378
文献購入ページに移動糖尿病の診断上欠かせない検査として血糖測定が重要性をもつことは今さらここに述べる必要もないことである。血糖測定は病院,診療所の検査室において実施されているが,はたして正確に実施されているであろうか。たまたま糖尿病の研究をやっているうちに,同一検体(血液)について10個所の病院で血糖測定を実施したところ,測定方法が各々ちがっており,またその成績にも変動があり,血糖測定法を最もよい方法に決めることが必要であることが痛感された。
そこで代表的なHagedorn-Jensen法(以後HJ法)1),Somogyi-Nelson法(以後SN法)2),新しく研究された百瀬法(以後Mo法)3)について追試中,驚いたことに標準法と考えられているSN法が日本の成書4)〜8)により全部その記載事実(測定方法)がちがっていること,すなわちSN旧法(1945年),SN新法(1952年),SN変法の3種類のSN法が現存しており,またその研究発表はいずれもSN法としてあり混乱をきわめている。
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