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抗生物質投与時における正常細菌叢の変動
著者: 上条清明1
所属機関: 1順天堂大学
ページ範囲:P.367 - P.371
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人体の正常菌叢は既述のとおり1),鼻および上部気道,口腔,消化管,外陰部に常在し,ときには人体に何らかの意義をもっているが,一般的には無害無益のものである。
しかしながら抗生物質投与時は,当然何らかの疾患があり健康状態の乱れているときであるので,健康時には無害であった菌叢も,場合によっては有害となりかねない。菌交代症がその著明な例である。また一方,正常菌叢を構成する細菌群のあるものは抗生物質によって発育を阻害され,あるものは全く影響を受けない場合もあるので,正常菌叢の中の特定の菌種が特に多くなったり,ときにはtransientな菌種が定着したりする場合も考えられる(Candidaがその例である)。
人体の正常菌叢は既述のとおり1),鼻および上部気道,口腔,消化管,外陰部に常在し,ときには人体に何らかの意義をもっているが,一般的には無害無益のものである。
しかしながら抗生物質投与時は,当然何らかの疾患があり健康状態の乱れているときであるので,健康時には無害であった菌叢も,場合によっては有害となりかねない。菌交代症がその著明な例である。また一方,正常菌叢を構成する細菌群のあるものは抗生物質によって発育を阻害され,あるものは全く影響を受けない場合もあるので,正常菌叢の中の特定の菌種が特に多くなったり,ときにはtransientな菌種が定着したりする場合も考えられる(Candidaがその例である)。
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