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文献詳細

雑誌文献

臨床検査8巻6号

1964年06月発行

文献概要

新しい検査法

血漿セルロプラズミンの簡易検査法—Wilson病の早期診断への応用

著者: 河合忠12 田村節子1 石川聡子1

所属機関: 1中央鉄道病院臨床検査科 2順天堂大学臨床病理学教室

ページ範囲:P.465 - P.467

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はじめに
 Wilson病は1912年に初めてWilson1)によって報告され,1913年Rumpel2)はWilson病の患者の組織中に銅が増加していることを報告した。以後長い間原因不明のまま,まれな疾患とされて来た。しかるに,Scheinbergand Gitlin3)によってセルロプラズミン(Ceruloplasmin)の欠乏が指摘されてより急速にその病因が解明された。すなわち,劣性遺伝により家族的に見られる血漿タンパク質の一つであるセルロプラズミンの欠乏によって銅代謝の異常を来たし,組織特に肝臓,脳などに銅沈着を起こす4)。このようにセルロプラズミンの測定の役割は重要となり,Wilson病の頻度は従来に比して著しく増加している5)
 セルロプラズミンの測定法は大きく分類して次の3つである4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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