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文献詳細

雑誌文献

臨床検査8巻9号

1964年09月発行

文献概要

講座 検査技術者のための臨床病理学講座4

血液形態学的検査の臨床的意義(1)

著者: 日野志郎1

所属機関: 1東京逓信病院内科

ページ範囲:P.730 - P.733

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I.病気による血液の変化
 血液は全身をめぐり,各臓器が生きていくうえに必要なはたらきをしている関係上,それら臓器に変調があると,その原因あるいは結果として,これを敏感に反映する。したがって,血液の変化から逆に各種臓器の変調を知ることができるので,血液の検査には大きな意義がある。
 しかし,血液といっても,赤血球,白血球,血小板のような有形成分と,血漿と呼ばれる液状成分からなっており,液状成分に関する変化については,生化学,血清学,血液凝固学などで扱うので,ここでは言及しない。
 血液の有形成分についての検査が形態学的検査であり,これを真に理解するためには,有形成分がどこでどのように作られ,どんな形ではたらき,どのように死滅していくかを知らねばならない。このような移り変わりを血球回転(hemocytokinetics)と呼び,これについての知識はしだいに集積されつつあるが,まだ発展の途上にあることでもあり,最小限の記述にとどめておくことにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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