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アミノ酸脱炭酸試験による腸内細菌の同定
著者: 坂崎利一1
所属機関: 1国立予防衛生研究所
ページ範囲:P.873 - P.877
文献購入ページに移動 もっぱらIMViC系の検査と炭水化物分解試験のみにたよっていた腸内細菌の同定に,10数年前から各種の新しい生化学試験法がとりいれられ,この方面の学問に大きな進展をもたらした。それらの試験法の一つにアミノ酸脱炭酸試験がある。
腸内細菌のアミノ酸脱炭酸試験をはじめて研究したのはMφller (1954)で,かれは腸内細菌の各菌群のアミノ酸脱炭酸性をしらべている間に,リシン,オルニチンおよびアルギニンに対する脱炭酸作用が,菌群によってそれぞれ特徴的なことをみいだし,これら3種のアミノ酸の脱炭酸性を菌群鑑別の一手段としてとりいれた。その試験方法にも,はじめのワールブルグの検圧器を用いたかなり複雑なやり方から,鑑別用培地を用いてルチンで行なえる簡易法まで,かれ自身の手で検討を加えている(Mφller,1955)。
腸内細菌のアミノ酸脱炭酸試験をはじめて研究したのはMφller (1954)で,かれは腸内細菌の各菌群のアミノ酸脱炭酸性をしらべている間に,リシン,オルニチンおよびアルギニンに対する脱炭酸作用が,菌群によってそれぞれ特徴的なことをみいだし,これら3種のアミノ酸の脱炭酸性を菌群鑑別の一手段としてとりいれた。その試験方法にも,はじめのワールブルグの検圧器を用いたかなり複雑なやり方から,鑑別用培地を用いてルチンで行なえる簡易法まで,かれ自身の手で検討を加えている(Mφller,1955)。
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