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研究
Cellulose Acetate膜による血清蛋白質の電気泳動法—Beckman製Micro Zone Electrophoresisセットの使用経験
著者: 宮崎好信1 加奈川宏1 寺岡雅子1
所属機関: 1熊本大学医学部付属病院中央検査部
ページ範囲:P.731 - P.735
文献購入ページに移動血清蛋白の分析法は1937年Tiselius1)がTiseliusの電気泳動装置を発表して以来飛躍的な進歩を遂げ,研究室に臨床検査室にその装置が利用されてきたが,装置が高価なうえ操作が煩雑なため,臨床検査室で広く使用されるまでには至らなかった。
その後,滬紙電気泳動法がGrassmann,Durrumらによって開発され,その簡便さのため日常臨床検査に広く利用されてきた。われわれも本中央検査室の開設に当り滬紙電気泳動法を利用しようと考えたが,①AlbuminのTailingと考えられる現象のため分離がよくないこと②泳動時間が4〜5ないし16時間も必要であること③冬期は分離がよいが夏期高温になると泳動像が乱れてくる傾向があり,そのため冷蔵庫中で泳動を行なう必要があることなどの欠点があるため,多数の検体を常時処理しなければならない中央検査室では本法の採用を躊躇しなければならなかった。
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