icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査9巻9号

1965年09月発行

文献概要

特集 塗抹検査 技術解説

悪性腫瘍細胞診

著者: 福島範子1

所属機関: 1同愛記念病院・検査科病理

ページ範囲:P.799 - P.807

文献購入ページに移動
はじめに
 悪性腫瘍の細胞学的診断が広く日常化して行なわれるようになつた今日,Papanicolaou法をはじめとする一般的な手技や,腫瘍細胞の特徴などに関する知識はここ10数年来,わが国でもかなり常識化してきた。ただ臨床検査全般の中央化,能率化,高度化の傾向とともに検査にたずさわる者が,提出される材料と患者との結びつきを,ともすれば忘れやすい環境になりつつあることは事実である。しかしわれわれが常に考えておかねばならぬことは,いかなる条件で取られた細胞か,ということである。材料のとり方の検討は近年格段の進歩をとげ,腫瘍細胞診の適応範囲を拡げて対象とならない臓器が少くなつた。一方,細胞の見方も多種染色法の応用や,電子顕微鏡的,生物学的観察とともに次第に微細構造に及びつつあるのが現在の動向である。今回の特集では各材料別の担当者の記述に当然,腫瘍細胞も含まれ,重複する部が多いと思うので,一般病院検査室のルーチン・ワークとしての細胞診には「どんな材料が適当で」それを「どう扱えば良いか」この2点にしぼって述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら