作成グループ名
日本消化器病学会(消化性潰瘍診療ガイドライン委員会:作成委員会委員長:佐藤貴一,評価委員会委員長:平石秀幸).協力学会:日本消化管学会,日本消化器内視鏡学会.
作成時期
2018年9月から改訂作業が開始され,2020年2月にパブリックコメントを募集,それを加味して作成された.2020年6月1日に南江堂から出版1)され,同年7月15日に日本消化器病学会ホームページに公表された.
準拠したエビデンスの分類,勧告・推奨の分類など
A.エビデンスの収集と評価方法
第2版で用いられた論文に加えて,英文論文はMEDLINE,Cochrane Library,和文論文は医学中央雑誌を用いて,2018年までの論文が収集され,GRADE(the Grading of Recommendations Assessment,Development and Evaluation)システムの考え方で評価された.ガイドラインの内容は,臨床疑問(CQ:clinical question)28項目,すでに結論が明らかな背景疑問(BQ:background question)61項目,そして今後の研究課題(FRQ:future research question)1項目から構成されている.各項目に対するエビデンスの質は,A:質の高いエビデンス,B:中等度の質のエビデンス,C:質の低いエビデンス,D:非常に質の低いエビデンスの4段階に評価決定されている.
B.推奨の強さ
CQに関しては,コンセンサス会議にて,①エビデンスの確かさ,②患者の希望,③益と害,④コスト評価を評価項目として,Delphi変法,NGT(nominal group technique)法に準じた投票で推奨の強さを70%以上の賛成で決定した.強い推奨は実施する・しないことを「推奨する」,弱い推奨は実施する・しないことを「提案する」と
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