今日の診療
治療指針

11.エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018



作成グループ名

 日本腎臓学会「CKD診療ガイド・ガイドライン改訂委員会」(委員長:岡田浩一).

作成時期

 2018年6月15日書籍として刊行された(東京医学社).また同時に日本腎臓学会和文誌に掲載され,日本腎臓学会ホームページにも公開された.

改訂予定の有無

 新たなエビデンスを反映するため,2023年に改訂版が出版される予定である.


準拠したエビデンスの分類,勧告・推奨の分類など


A.作成手順

 診療ガイドライン2018の作成は,「Minds診療ガイドライン作成の手引き2014」を参考としている.アウトカムごとのエビデンス評価シートおよびクリニカルクエスチョン(CQ)ごとのエビデンス総体シートを用いたシステマティックレビュー(SR)の実施を経て,解説文,アブストラクトテーブルを作成し,推奨度を策定している.その対象論文は2016年12月31日までに採択された論文としている.


B.アウトカム全般に関するエビデンスの強さ(エビデンスグレード)

 CQに対して収集し得た研究報告の結果をまとめ,アウトカム全般に関する全体的なエビデンスの強さを決定している.

 A(強):効果の推定値に強く確信がある.

 B(中):効果の推定値に中等度の確信がある.

 C(弱):効果の推定値に対する確信は限定的である.

 D(非常に弱い):効果の推定値がほとんど確信できない.


C.推奨の強さ

 推奨の強さについてはガイドライン作成グループによって決定された.

 1:強く推奨する.

 2:弱く推奨する・提案する.

 なし:明確な推奨ができない.


治療に関する部分の解説


A.CKDの診断と意義

 慢性腎臓病(CKD)は,①尿異常,画像診断,血液,病理で腎障害の存在が明らか,特に0.15g/gCr以上の蛋白尿(30mg/gCr以上のアルブミン尿)の存在が重要,②糸球体ろ過値(GFR)60mL/分/1.73m2未満,の①②の片方または両方が3か月

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