横紋筋融解症（rhabdomyolysis） | 医学書院

症状

　急激に生じる筋肉痛，筋力低下，血清CK上昇，全身倦怠感，ミオグロビン尿症（暗赤色尿），急性腎不全（乏尿，浮腫）

可能性

　スタチン薬（プラバスタチン薬，シンバスタチン薬など），フィブラート系高脂血症治療薬（クロフィブラート薬，ベザフィブラート薬など），スタチン薬とフィブラートの併用は特に高リスク，コレスチミド薬，アムホテリシンB薬薬，アミノカプロン酸，バソプレシン薬，キノロン系抗菌薬（オフロキサシン薬，レボフロキサシン薬など），麻酔薬・筋弛緩薬（サクシニルコリン薬，ハロタン，イソフルラン薬など），低カリウム血症を生じる薬物（利尿薬，緩下剤，グリチルリチン薬薬製剤，甘草，副腎皮質ステロイドなど），ジクロフェナク薬薬，プロポフォール薬（小児において筋強剛や発熱を欠く，プロポフォール症候群として），マプロチリン薬，プランルカスト薬，H₂ヒスタミン遮断薬（ロキサチジン薬など），コルヒチン薬，テルビナフィン薬，インターフェロン，抗ウイルス薬（ラミブジン・アバカビル薬，ホスアンプレナビル薬など），シスプラチン薬薬，ドネペジル薬，ピオグリタゾン薬，セボフルラン薬，テガフール・ギメラシル・オテラシル薬，ラベプラゾール薬，アロプリノール薬，催眠・鎮静薬（ニトラゼパム薬など），抗精神病薬（悪性症候群に合併する；リスペリドン薬薬，オランザピン薬薬，ハロペリドール薬薬など），抗うつ薬（クロミプラミン薬，マプロチリン薬など，SSRIではセロトニン症候群に合併），リチウム薬，抗てんかん薬（ゾニサミド薬薬など），ARB（カンデサルタン薬，オルメサルタン薬など），テオフィリン薬，抗菌薬（ピペラシリン薬，ST合剤薬薬，アジスロマイシン薬薬薬など），抗癌剤（オキサリプラチン薬など）

対応

　原因薬物の中止，循環動態，水・電解質バランスの管理，必要に応じて血液透析実施．悪性症候群の場合にはダントロレンの投与

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