診療支援
薬剤

アセチルシステイン新様式
2233
acetylcysteine
ムコフィリン Mucofilin(アルフレッサ)
 吸入液:352.4mg(アセチルシステインNa塩として20w/v%)2mL

適応

1以下の疾患の去痰:慢性気管支炎,肺気腫,肺化膿症,肺炎,気管支拡張症,肺結核,嚢胞性線維症,気管支喘息,上気道炎(咽頭炎,喉頭炎),術後肺合併症

2以下の前後処置:気管支造影,気管支鏡検査,肺癌細胞診,気管切開術

用法

1回1~4mL 単独又は他の薬剤を混ぜて気管内に直接注入・噴霧吸入(増減)

注意

〈基本〉液化された気管支分泌物の増量あり→自然の喀痰喀出が困難な場合,機械吸引又は体位変換等処置 〈適用上〉

①噴霧装置に使われている鉄,銅,ゴムは長時間薬液に接触することを避け,使用後直ちに水洗.使用後,そのまま放置すると残渣が細かい孔口を塞いだり,金属部分の腐食あり

➋水洗した噴霧装置に本剤を入れるとわずかに着色→安全性及び薬効には影響しない

③注射剤,点眼剤として使用禁止

配合抗生物質との混合で不活性化→併用する必要がある場合は,別々に吸入,又は抗生物質を注射ないし経口投与

患者背景

〈合併・既往〉

①気管支喘息,呼吸機能不全(気管支痙攣あり→中止,気管支拡張薬投与等処置)

〈妊婦〉妊B2‍ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉慎重に

副作用

〈重大〉

1)気管支閉塞:0.1~5%未満(気管支閉塞の場合:気管支分泌物の機械的吸引や体位変換等処置)

2)気管支痙攣:0.1~5%未満(気管支痙攣の場合:中止後気管支拡張剤投与等処置)

〈その他〉

1)過敏症(発疹)→中止

2)消化器軽い臭気(硫黄臭),悪心・嘔吐,食欲不振〕

3)その他(口内炎,鼻漏,血痰,悪寒,発熱)

作用

粘液成分・ムコ蛋白に直接作用し,膿性・非膿性にかかわらず,粘膜を刺激,侵蝕することなく,気道内分泌物の粘度を低下させ,喀痰喀出を助長する

構造式

臨床解説

‍ アセチルシステイン

アセチルシステインは抗酸化作用を有し,肺の線維化病態への有用性が示されている.欧米での経口薬はPANTHER試験で否定的となったが,日

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