適応
1下垂体性尿崩症
2下垂体性又は腎性尿崩症の鑑別診断
3腸内ガスの除去(鼓腸,胆嚢撮影の前処置,腎盂撮影の前処置)
4食道静脈瘤出血の緊急処置
用法
11回2~10単位 1日2~3回 皮下注・筋注 25~10単位 皮下・筋注又は0.1単位 静注 その後尿量の減少が著しく,かつ尿比重が1.010以上にまで上昇すればバソプレシン反応性尿崩症が考えられる 35~10単位 皮下注・筋注 420単位を5%ブドウ糖液等100~200mLに 混和して0.1~0.4単位/分で持続的に静注
禁忌
1)本剤の成分にアナフィラキシー又は過敏症の既往
2)冠動脈硬化症(心筋梗塞症,狭心症等)(心臓虚血の延長)
3)急速な細胞外水分の増加が危険となるような病態(心不全,喘息,妊娠高血圧症候群,片頭痛,てんかん等)(悪化)
4)血中窒素貯留のある慢性腎炎(水分貯留を起すことで,血中窒素の排泄抑制)
注意
〈基本〉
①ショック等を予測するため十分な問診
②4頻回に臨床検査(心電図,血圧,尿量測定等)を行う等慎重に.異常があれば,減量,休薬等処置
③4食道静脈瘤破裂による出血の患者は,一般に肝機能に異常を来しているので,本剤の投与で,肝血流量が更に減少し不可逆性肝不全になる恐れ
〈適用上〉組織・神経等への影響を避けるため,次の点に配慮
①神経走行部位を避けるよう注意して注射
②繰り返し注射する際は,同一注射部位を回避.特に低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児には連用しないことが望ましい
③注射針を刺入したとき,激痛を訴えたり,血液の逆流をみた場合は,直ちに針を抜き部位をかえて注射
患者背景
〈合併・既往〉
①冠状動脈硬化症以外の動脈硬化性疾患(全身の血管を収縮させ,血圧を高める)
②高血圧を伴う循環器疾患(高血圧を亢進)
③動脈硬化に起因しない虚血性心疾患(冠血流が減少し,狭心痛を強める)
〈妊婦〉妊B2有益のみ(子宮収縮を起こす可能性) 〈授乳