治療のポイント
・生命にかかわる危険な頭痛(二次性頭痛)を見逃さない.
・雷鳴頭痛や発熱,神経症状を伴う頭痛,普段と違う強い頭痛は要注意.
・雷鳴頭痛ではくも膜下出血(SAH:sub-arachnoid hemorrhage)を念頭におき,否定できるまで決して刺激しない.
・症状よりSAHが疑われる場合は,頭部CTで異常を認めなくてもMRI検査や髄液検査で精査を行う.
・トリプタン製剤の投与で頭痛が軽減しても片頭痛と過信してはならない.
◆病態と診断
A病態
・生命にかかわる危険な二次性頭痛の多くは,頭蓋内圧亢進(頭蓋内出血,脳静脈・静脈洞閉塞症,脳腫瘍など)や炎症(髄膜炎や脳炎など),脳血管の異常〔脳動脈解離,脳血管れん縮症候群(RCVS:reversible cerebral vasoconstriction syndrome)など〕による頭痛である.
・一次性頭痛でも,片頭痛や群発頭痛は痛みが激烈であ