頻度 よくみる(救急外来で腹痛を主訴とする受診者は5~10%)
GL急性腹症診療ガイドライン2015
A急性腹症の定義
1週間以内の急性発症で,緊急手術を含む迅速な対応を要する腹部疾患群を急性腹症とよぶ.
B診断のポイント
急性腹症は軽症から生命を脅かすものまで,さまざまな疾患により生じる可能性がある.また急性腹症における症状は,最初は非特異的で,時間の経過とともに疾患特異的な症状へ発展することがある.
急性腹症の初期診療は2 step methodsで行われる.
1)ステップ1:最初に患者のバイタルサインを確認し,バイタルサインに異常がある場合には緊急処置を行うとともに,すみやかに原因疾患に対する治療を開始する.根治的治療が困難な場合は,緊急処置を施して患者の転院を考慮する.
2)ステップ2:バイタルサインに異常がないときは,病歴,腹部所見から緊急手術の必要性を判断する.また,血液検査・画像検査か