診療支援
治療

病院外心停止例の治療 [■心肺蘇生・循環系の緊急処置]
out-of-hospital cardiac arrest(OHCA)
石見 拓
(京都大学教授・予防医療学)

ニュートピックス

・女性傷病者に対するAED使用率が低いなど,心理的障壁の存在が課題となっており,救助者がさまざまな障壁を乗り越えて行動を起こせるよう支援する教育や戦略が求められている.

・スマートフォンを活用して病院外心停止の現場にボランティアの市民救助者にかけつけてもらう仕組みが世界的に導入され,効果が期待されている.

・心肺蘇生の『質』が重要とされ,加速度センサー付除細動器などを用いた心肺蘇生の『質』の可視化による救命処置の有効性の向上が期待されている.

◆病態と診断

A病院外心停止の疫学

・病院外心停止数は,年々増加している.日本では,毎年約13万人もの病院外心停止症例が救急隊員によって搬送されており,そのうち約8万件が心原性と報告されている.心原性で市民による目撃のある症例の1か月生存割合は11.1%,社会復帰(神経学転帰が良好な状態での生存)割合は6.9%と依然不十分である.

◆治療方針

A

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