診療支援
治療

胃洗浄法 [■体腔,管腔の処置]
gastric lavage
高松純平
(労働者健康安全機構関西労災病院・救命救急科部長(兵庫))

治療のポイント

・まず何を,何時間前に,どの程度服用したかを可能な限り確認する.

・上記が確認できない場合,合併症の可能性が高くなるため,ルーチンで行うべきではない.

・胃洗浄法は,中毒症状を軽減するために行う.

・服用後1時間以内であれば効果があるかもしれない.

・胃管挿入に際して,誤挿入や嘔吐に注意する.

・チューブを長期留置しておく場合,チューブの先端が胃大弯側の粘膜に突き刺さらないように注意する.

A準備

 胃洗浄用チューブ(できるだけ大口径のものを用意する),医療用潤滑ゼリー,カテーテルチップ(50mL),ピッチャー,体温程度に温めた水道水あるいは生理食塩液(必要量),ドレナージバッグ.

B手技

 益が害を上回ることを十分検討したうえで行う.胃洗浄や活性炭を投与するために気管挿管を行うべきではない.

1.体位

 可能な限り15度程度の頭低位にする.胃より先に流れていかないようにするためと嘔吐時に誤嚥しな

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