頻度 ときどきみる
治療のポイント
・本症に対する治療は多剤併用療法を施行し,喀痰培養が陰性化してからもおよそ1年間投与する.
・多剤併用療法を行っても再発・再燃することも多く,繰り返し治療が必要となることもある.
・肺NTM症の90%を占める肺MAC症に対して,アジスロマイシン内服およびアミカシン吸入が使用できるようになり,治療薬選択の幅が広がった.
・対症療法として,エリスロマイシン少量長期投与による抗炎症治療も進行抑制として勧められる.
・長期にわたり変化のない症例も多く,また75歳以上の高齢者では無治療で経過観察することが多い.
◆病態と診断
A病態
・非結核性抗酸菌は環境常在菌で,ミストや土埃の吸入曝露によって感染する.
・痩せ型の中高年女性に多い.男性の頻度は低いがCOPDや結核後遺症患者にみられる.
・胸部画像上,結節・気管支拡張型(NB型)および線維空洞型(FC型)に分類される.NB型は女性に多
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/クラリスロマイシン《クラリシッド クラリス》
- 治療薬マニュアル2024/アジスロマイシン水和物《ジスロマック》
- 治療薬マニュアル2024/エタンブトール塩酸塩《エサンブトール エブトール》
- 治療薬マニュアル2024/リファンピシン《リファジン》
- 治療薬マニュアル2024/ストレプトマイシン硫酸塩(略称:ストマイ)《硫酸ストレプトマイシン》
- 治療薬マニュアル2024/アミカシン硫酸塩《アミカシン硫酸塩》
- 治療薬マニュアル2024/アミカシン硫酸塩《アリケイス》
- 今日の治療指針2024年版/スルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤
- 今日の治療指針2024年版/肺結核
- 今日の治療指針2024年版/肺真菌症
- 今日の治療指針2024年版/ジヒドロピリジン系薬剤
- 今日の治療指針2024年版/吸虫駆除薬
- 新臨床内科学 第10版/8 抗ウイルス薬