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GL高血圧治療ガイドライン2019
ニュートピックス
・60~80歳の高血圧患者で目標収縮期血圧を110~130あるいは130~150mmHgとして降圧治療を行った結果,前者で脳心血管イベントは26%少なかった(N Engl J Med 385:1268-1279,2021).
治療のポイント
・血圧の動揺性が大きいので,食後や起立性の低血圧に注意して治療を進める.
・降圧によるふらつき,転倒や腎機能低下など有害事象に注意する.
・家庭血圧を評価し,早朝高血圧,白衣高血圧,仮面高血圧などに配慮して降圧薬投与を行う.
◆病態と診断
A病態
・動脈壁弾性の低下や圧受容体反射の減弱により血圧動揺性が増大し,起立性低血圧や食後低血圧が起こりやすくなる.
・認知機能障害,フレイル,臓器障害などの合併により,病態の個人差が大きくなる.
B診断
・高齢者においても高血圧の診断基準は,収縮期血圧(SBP)140mm