頻度 情報なし(成人)
頻度 よくみる(小児:日本では,アナフィラキシーの既往を有する児童生徒の割合は,2022年の調査で小学生0.7%,中学生0.55%,高校生0.49%である.成人でのデータは存在しない)
GLアナフィラキシーガイドライン2022
GLアレルギー総合ガイドライン2022
治療のポイント
・アナフィラキシーの原因の確定(アレルギー関連検査)と回避策の指導.
・アナフィラキシー発症時のアクションプランの提示.
・アドレナリン自己注射薬(エピペン)アナフィラキシー発症時の対処薬の処方.
・必要に応じてアレルギー専門医への紹介.
◆病態と診断
・アナフィラキシーの機序は多岐にわたるが,最も頻度の高い機序はIgEが関与する免疫学的機序である.IgEが関与しないアナフィラキシーには免疫学的機序と非免疫学的機序がある.IgEが関与する機序に多くみられる誘因は食物,刺咬昆虫(ハチ,アリ)の毒,薬剤である.マスト細胞が直接活性化されることでもアナフィラキシーとなりうる.
・薬剤は,IgEが関与しない免疫学的機序,および非免疫学的機序などでアナフィラキシーの誘因となりうる.
・アナフィラキシーの誘因の特定は,発症時から遡る数時間以内における飲食物,薬剤,運動,急性感染症への罹患,精神的ストレスなど,アレルゲン物質への曝露,経過に関する詳細な情報に基づいて行う.
・アナフィラキシーの特異的誘因の多くは世界共通であるが,年齢により異なり,食習慣,刺咬昆虫に曝露する頻度,薬剤の使用率により地域によっても異なる.特に頻度が高いのは若年層では食物,高齢者では薬剤,昆虫毒である.
・アナフィラキシーが発症する臓器は多岐にわたる.通常,症状は,皮膚・粘膜,上気道・下気道,消化器,心血管系,中枢神経系のなかの複数の器官系に生じる.
・急性期の診断はアナフィラキシーの診断基準に基づいて行われるが,原因の確定には,IgEが