診療支援
治療

昆虫アレルギー
insect allergy
堀向健太
(東京慈恵会医科大学葛飾医療センター・小児科)

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ニュートピックス

・「アレルゲン免疫療法の手引き」(日本アレルギー学会)が発刊されている.

治療のポイント

・咬傷・刺傷,吸入,摂食のルートがあることを意識し,病態にあわせた治療を行う.

・問題となりやすいのはハチ刺症によるアナフィラキシー,頻度が多い蚊咬傷,チャタテムシの吸入による喘息発作である.

・ハチ毒に対しては原因特異的治療法がある.

◆病態と診断

A病態

・昆虫は,通常4枚の羽と6本の足を有する節足動物門昆虫綱に属する生物である.8本足であるダニ,クモは昆虫には属さない.

・昆虫アレルギーは,①刺咬によるもの(ハチ,蚊など),②吸入によるもの(チャタテムシ,蛾,ゴキブリ,ユスリカなど),③接触によるもの(蛾,毛虫など),④摂食によるもの(チャタテムシ,コオロギなど)に分類できる.

B診断

1.刺咬によるもの

・蚊咬傷による紅斑や腫脹は,即時型アレルギー・遅延型アレルギー反応で起こり,咬傷の

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