頻度 よくみる
◆病態と診断
A病態
・姿勢時や運動時に出現し,安静時に消失する4~12Hz程度の震えを呈する.上肢のほか,頭部や下肢にもみられる.喉頭に出現すると声が震える.精神的緊張により増悪し飲酒により軽減する.
・病態機序には不明の点が多いが,小脳-視床-大脳皮質の機能障害が背景にあると推定されている.しばしば遺伝歴を示す場合がある(家族性振戦)が類似の症候を示し治療方針も同様である.
B診断
・上記の特徴から疑い鑑別を進める.パーキンソン病の場合は静止時に増強する4~8Hzのやや遅い振戦が特徴である.二次性振戦の可能性を念頭に甲状腺機能亢進症の有無をチェックする.
・バルプロ酸やβ刺激薬などのほか,抗不整脈薬や降圧薬など頻用される薬剤により誘発される場合も多いので,服薬歴を慎重に調べる必要がある.
◆治療方針
A薬物治療
Px処方例 下記の薬剤を症状に応じて適宜用いる.
1)アロチノロール薬錠 1日5
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