頻度 ときどきみる
GL標準的神経治療:Bell麻痺(2019)
治療のポイント
・少なくとも1週間以内に副腎皮質ステロイドと抗ウイルス薬を開始する.
・リハビリテーションでは過度な顔面筋の収縮を避ける.
・後遺症の治療としてボツリヌス毒素療法も考慮する.
◆病態と診断
A病態
・ほとんどの症例で単純ヘルペスの再活性化が原因と考えられている.
・膝神経節に潜伏感染している単純ヘルペスウイルスⅠ型が,宿主の抵抗力が低下したときに再活性化され神経炎が起こり,骨性顔面神経管において浮腫や血行不全により神経障害が進行する.
・顔面神経は神経束構造が欠落しているため,接触伝導・異所性興奮や神経再生時の迷入再生が容易に生じる.そのため,慢性期に顔面けいれんや病的連合運動(1つの顔面筋の収縮によって,他の顔面筋が不随意に収縮する現象)が生じうる.
B診断
・顔面筋麻痺による症状(閉眼困難,会話・食事の難しさ)と,片側の眼輪筋・
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/プレドニゾロン《プレドニン プレドニゾロン プレドニゾロン プレドニゾロン》
- 治療薬マニュアル2024/ボノプラザンフマル酸塩《タケキャブ》
- 治療薬マニュアル2024/バラシクロビル塩酸塩《バルトレックス》
- 治療薬マニュアル2024/アシクロビル《ゾビラックス》
- 治療薬マニュアル2024/メコバラミン《メチコバール》
- 治療薬マニュアル2024/トコフェロールニコチン酸エステル(ニコチン酸dl-α-トコフェロール)《ユベラN》
- 治療薬マニュアル2024/精製ヒアルロン酸ナトリウム《ヒアレイン》
- 今日の治療指針2024年版/ボツリヌス毒素(BTX)療法
- 今日の治療指針2024年版/ジストニア,アテトーゼ,片側バリズム
- 今日の治療指針2024年版/メージュ症候群
- 今日の治療指針2024年版/顔面神経麻痺
- 今日の診断指針 第8版/顔面神経麻痺
- 今日の小児治療指針 第17版/顔面神経麻痺