GL外来森田療法のガイドライン(2009)
ニュートピックス
・今日の森田療法は外来治療が主流であり,その適応も不安症(神経症)圏以外の病態へと拡大しており,国内外で効果の検証が進められている.
治療のポイント
・森田療法は,1920年頃,わが国で創始された独創的な入院精神療法であるが,現代では外来通院治療が主流である.
・外来森田療法の適応は,不安症やうつ病,心身症,適応反応症,心的外傷後ストレス症,物質関連症など,さまざまな病態へと広がっている.
・治療のポイントを明示したガイドラインに基づき,病態や治療環境に応じて実際の治療の手順には多くのバリエーションがある.薬物療法を併用することもある.
A主な特徴
森田療法の理論と技法には,認知行動療法と類似した点もあるが,①過去や原因を探らず,現在をいかに行動するかを重視する,②人間の苦悩を「生の欲望」と「死の恐怖」の両側面から理解する,③人間の感情も自然