頻度 よくみる(一般人口中の生涯有病率は1~3%程度)
治療のポイント
・強迫症(OCD)の第1選択的治療は,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI:selective serotonin reuptake inhibitor)などの薬物,および認知行動療法(CBT:cognitive-behavioral therapy)である.
・SSRIでの効果が不十分な場合,非定型抗精神病薬を追加する増強療法を行う(保険適用外).
◆病態と診断
A病態
・強迫観念と強迫行為を主症状とし,多くは両者を伴う.
・強迫観念とは,繰り返される持続的な思考,衝動,イメージで,それは一時期には侵入的で不適切なものとして体験され,たいていでは強い不安や苦痛となる.
・強迫行為とは,強迫観念に応じ,あるいは厳密に適用すべき決まりに従い,駆り立てられるように行う繰り返しの行動(手を洗う,確認するなど)または心のなかの行為(祈る