ニュートピックス
・学習指導要領の改訂により,2022年度から高等学校の科目「保健体育」において「精神疾患の予防と回復」についての授業が始まり,うつ病,統合失調症,不安症,摂食症などの代表的な精神疾患の特徴について学ぶことになった.保健体育の授業における集団教育と,養護教諭などによる個別指導の両輪の連携が重要になる.
治療のポイント
・精神疾患に対する差別,偏見をなくし,誰もがかかりうる疾患として認識し,より早い段階で適切な支援を受けられる社会を目指すこと.
・不登校やひきこもりなどにおいては,本人の困っていることを傾聴し,思春期の心性に配慮しながら信頼関係を築くこと.
・本人,保護者,担任教師,養護教諭,スクールカウンセラー,あるいは産業医や産業保健師,かかりつけ医や精神科専門医などのさまざまな連携を発展させることが重要である.
◆病態と診断
A病態
・精神疾患の75%は24歳頃までに発症することから,