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ニュートピックス
・超高齢社会になり,低エネルギー外傷による頸椎損傷は増加傾向である.特に高齢者に多い軸椎骨折では,損傷後に発生する嚥下障害,誤嚥性肺炎,尿路感染といった合併症が多く,死亡率,偽関節率の高さが問題となっている.増大する社会保障費の抑制という観点からも寝たきりにさせない治療は重要で,脊椎治療と同時に,合併症や基礎疾患の管理,リハビリ治療や看護など集学的治療が求められている.
治療のポイント
・頸椎を安定化させることで,疼痛をコントロールし,早期離床を促すことが可能となり,合併症の予防につながる.
・高齢者に対するhalo固定の長期装着は,合併症率や死亡率が高いとの報告が多い.
・頸椎骨折に合併する頸髄損傷に対し,迅速な除圧術が重要である.特に低エネルギー外傷による脊髄損傷では1次損傷が小さい場合もあり,早期除圧効果が期待できる.
・頸椎骨折に合併する椎骨動脈損傷について