診療支援
治療

非特異的腰痛症
non-specific low back pain
西良浩一
(徳島大学教授・運動機能外科学)

頻度 非常によくみる

GL腰痛診療ガイドライン2019 改訂第2版

ニュートピックス

・慢性腰痛の85%が非特異的腰痛で,その病態は画像ではわかりにくいといわれていたが,近年の画像診断技術やブロック診断の進化により,全体の80%の診断は確定できる時代となっている.

・運動療法としてはピラティスやヨガが注目されている.

治療のポイント

・非特異的腰痛には緊急性がない.

・運動療法が第1選択となる.

・症状に応じて薬物治療を追加する場合もある.

・これらの治療を4~6週間行っても無効な場合,MRIなどを撮影して痛みのメカニズムを診断し,疼痛源に応じた治療を計画する.

◆病態と診断

A病態

・非特異的腰痛は,問診により導かれた疾患群である.

・慢性腰痛患者を診察する際には,まずred flagsの有無を聞く.red flagsとは重篤な脊椎疾患(腫瘍,感染,骨折など)を疑うべきサインである.

・red flagsがない場合

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