診療支援
治療

皮脂欠乏症,皮脂欠乏性湿疹
xeroderma,asteatotic eczema
青山裕美
(川崎医科大学教授・皮膚科学)

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GL皮脂欠乏症診療の手引き 2021

ニュートピックス

・皮脂欠乏症の診断をする際,肉眼では評価が難しい色素沈着や毛細血管の形態変化もダーモスコピーを用いて評価できる.肉眼所見やダーモスコピー所見に基づいて診断し,医療用保湿剤の適正使用を行うべきである.

治療のポイント

・皮膚の乾燥を生じうる基礎疾患を考慮し,原疾患の治療とともに,皮脂欠乏症および皮脂欠乏性湿疹の治療を行う.

・Overall dry skin score(ODSスコア)で重症度を判断し,治療介入後スコアが軽快することを確認する.

◆病態と診断

A病態

・正常な皮膚は,角層細胞間脂質や天然保湿成分による水分保持能と皮脂や基礎発汗により,乾燥しないように守られている.生理的な要因や環境中の湿度の低下などにより角層水分量が低下すると,皮表に亀裂や鱗屑が生じるようになる.この状態を皮脂欠乏症という.

・角層のバリア機能が低下すること

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