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GL乾癬におけるヤヌスキナーゼ(JAK)阻害内服薬(JAK1阻害薬とTYK2阻害薬)の使用ガイダンス(2023)
GL乾癬における生物学的製剤の使用ガイダンス(2022年版)
GL乾癬性関節炎診療ガイドライン2019
GL乾癬の光線療法ガイドライン(2016)
GL膿疱性乾癬(汎発型)診療ガイドライン2014年度版
ニュートピックス
・2022年,乾癬治療薬としてビメキズマブ(抗IL-17A,F抗体),デュークラバシチニブ(TYK2阻害薬),急性期の膿疱性乾癬(汎発型)に対してスペソリマブ(抗IL-36R抗体)が発売され,治療選択肢が増えた.
◆病態と診断
A病態
・皮膚に鱗屑を伴い浸潤の触れる境界明瞭な紅斑を全身に呈する慢性炎症性皮膚疾患である.
・皮疹のみの尋常性乾癬(乾癬の約8割)のほか,関節炎を伴う乾癬性関節炎,全身に紅斑や無菌性膿疱を呈し発熱や倦怠感,浮腫などの全身症状を伴う膿疱性乾癬などの病型がある.
・皮疹では樹状細胞からのIL-23,Th17細胞からのIL-17が病態に重要と考えられている.
B診断
・典型的な皮疹の場合は視診のみで診断を行う.診断が困難な場合は皮膚生検を行うこともある.瘙痒を伴うことが多いが伴わないこともあり,瘙痒の有無は診断の一助にはならない.
◆治療方針
基本は外用療法だが外用薬に難治な皮疹も多く,皮疹が残存し患者満足度が低い場合は積極的に光線療法,内服療法,生物学的製剤を検討する(図).溶連菌感染(扁桃炎)のあとなどに水滴ぐらいの大きさ(直径数mm~1cm程度)の小型の皮疹が全身に生じる滴状乾癬は一過性で自然軽快することも多く,皮疹に対しては外用薬で経過をみる.一部,尋常性乾癬に移行することもある.乾癬性関節炎,膿疱性乾癬は早期に皮膚科専門医や乾癬治療経験が豊富な施設への紹介を検討する.
A乾癬の皮疹に対する治療:外用療法
1.体幹・四肢
体幹・四肢に